派遣コラム

派遣社員にまつわるお給与のハナシ


仕事をはじめる上で気になるのはやはりお給料の点ですよね。特に派遣スタッフになると正社員・やアルバイト・パートとはお給与支給の形も異なってくるので、不安に思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか?
自分のスキルアップのために働く方、憧れの職業だから働く方、プライベートを充実させるために働く方などなど、色々な理由でお仕事選びしていると思いますがその対価として支払われるお給料は重要であることは間違いありません。
派遣社員として仕事を開始したときのお給料の支払われ方や仕組みなど派遣社員の給料の事や就業条件などしっかりチェックしていきましょう!

派遣スタッフのお給与はどこから支払われるの?

派遣スタッフお給料はどこから支払われるか知っていますか?
派遣スタッフの給与は実際に就業している企業(派遣先)ではなく契約を交わしている派遣会社(派遣元)より支払われます。
派遣会社(派遣元)は企業(派遣先)より頂いた料金より必要経費(社会保険料など)を差し引いた額を派遣スタッフの給与としてお支払しています。たしかに毎日仕事をしているのは企業(派遣先)ですが、派遣会社のスタッフとして駐在しているだけなので派遣会社から支払われるわけですね。

派遣スタッフのお給与の考え方

登録型の派遣会社の場合では、時給制を導入している場合が多いです。
なので、月収の目安として【1時間当たりの時給】×【休憩時間を除いた実働時間】×【1ヵ月の就業日数】にて算出することが出来ます。ここにプラスされるものとしては残業代があります。残業が発生する場合はその分きちんと賃金は支払われるのでプラスして総額を想定してみましょう。その場合法外残業が発生する場合は、割増の計算となります。
逆にここからマイナスになるものとして、交通費が挙げられます。交通費に関しては、派遣会社や就業先によって異なりますが、支給されない場合が多いようです。先ほど算出したお給与の総額から定期代などの交通費を差し引いた金額で手元に残るお金を想定する必要があります。また、この給与の総額から社会保険料も差し引かれますので、そちらに関しては後で説明をします。
派遣サイトや派遣会社が掲載している求人の中で気になるものを見つけた時は、これらの金額を元に手元に残る金額を想定して、派遣スタッフとして就業した後の生活を想像してみましょう。

残業代に関するチェックポイント

残業代は、労働基準法によって決められている法定労働時間(1日8時間、1週間40時間)を超えた場合に発生します。決められた労働時間を超えた場合は、残業代として基本賃金に対して下記の割増賃金が支払われます。

  1. 時間外労働の場合、割増率は25%
  2. 22時から翌5時までの深夜労働の場合、割増率は25%
  3. 時間外と深夜労働が重なった場合、割増率は50%
  4. 休日出勤の場合、割増率は35%
  5. 休日出勤と深夜労働が重なった場合、割増率は60%

なお、休日出勤時に時間外労働が発生した場合は、時間外労働分の割増率は適用されない事になっております。そのため、休日に労働時間が8時間を越えても休日出勤分の残業代しか支払われません。
1点注意が必要なのは、派遣会社と派遣スタッフの間に、法定時間を超えて時間外労働をするには労使間であらかじめ文書による協定を結ばなければならないという規定(労働基準法第36条「時間外・休日労働に関する協定」)いわゆる「36協定」が結ばれているかどうかという点です。
両者間で36協定が結ばれていない状態で派遣社員が残業を行っても、残業代は支払われません。
36協定が結ばれている場合、派遣会社との雇用契約書に時間外労働及び休日労働についての項目があるはずなので残業する前に必ずチェックしておきましょう。

お給与をアップさせたい!どうしたらいい?

毎日一生懸命お仕事を続けていると時給をもう少しあげてほしい・・・なんて思うこともあるのではないでしょうか。
派遣スタッフのお給与は、派遣スタッフのスキルや経験、就業するお仕事の内容によって決定します。
正社員であれば就業期間を重ねるごとに、自動的にアップしていくというケースも多いですが、派遣スタッフの場合は、多くの場合自動的に時給が上がるということはありません。満足な業務の質を提供し、企業(就業先)や周りの方々からも高い評価を得ているにもかかわらず、全くお給与が上がらないのではモチベーションを維持するのは難しいですよね。
そこで、なかなかお給与に評価が反映しないと悩み、転職を繰り返しせっかく積んできたキャリアを無駄にすることなく、まずは派遣会社(派遣元)の営業担当に相談してみましょう。派遣会社の営業担当は、派遣スタッフの方がモチベーションを維持しながら質の高い業務を提供し、長く就業してもらうことを望んでいるので、あなたの頑張りが客観的に見て認められる場合は、企業(派遣先)へ打診を行います。

また、もしスキル的に求められるものにまだ追いついていない場合は、日ごろの業務内でのスキルアップに努めることはもちろんですが、業務時間外でも業界知識を深める勉強をしたり、関連する資格取得を行うなどして求められている以上のスキルを、きちんと身につけておくことが必要です。

派遣ではどんなお仕事が時給が高いの?

同じ事務系の派遣社員でも、1時間当たりのお給与の差は300~500円ほどありお仕事内容によって時給の設定は様々です。どうしてこんなに時給に差があるのでしょうか?それは派遣社員に求められているものはスキル、つまり仕事の「実務経験」です。
時給が低くて今すぐに時給をあげたいと思っている方もいると思いますが、まずは時給の業務内容はどんなものなのか、その仕事にはどんな経験が必要なのかを知り、スキルアップや資格取得を目指しましょう。下記に時給の高いお仕事をいくつか紹介します。

その1 経理事務

一般事務など、他の職種の派遣と比較して、経理派遣の時給は高い傾向があります。
これからスキルを付けたいと考えている方にとって、経理職はステップを踏むことが分かりやすいお仕事と言えます。
未経験でもスキルアップの意志があれば勉強して簿記資格を取得することは、誰にでも可能です。また日商簿記資格2級以上を取得すれば、未経験でも来てもらいたいという企業は多いでしょう。
そこから経理補助の経験を積み、決算に携わるような経験ができれば、高時給で働くチャンスが見えてきます。
40~50代で活躍している経理職の派遣社員も珍しくありませんので、長く活躍できるお仕事と言えます。
また経理事務の仕事は、ライフスタイルに合った働き方を選びやすい仕事とも言えます。経理業務はパーツで分業をしやすいので、同じ経理部内で、正社員、パート、派遣社員など様々な雇用形態の方がそれぞれの役割を担いながら働いているのはそのためです。
ライフスタイルに合わせて就業先を変化しやすいお仕事といえますね。
福岡市の平均時給:1220円(実務経験者)
※2018年5月アソウ・ヒューマニーセンター平均

その2 貿易事務

貿易事務も事務系の中で時給の高い職種と言えます。一般事務などと違い、貿易に関する専門知識が求められます。
その為、実務の経験者が求められるケースが多く、高めの時給となっている場合が多い様です。貿易事務では、貿易に関する専門知識が身につくのはもちろんですが、各種申請書関連が多く発生する為パソコンスキルがつくことや、海外とのメール・電話を通してビジネスレベルの語学力、運送会社・船会社などとの折衝力など幅ひろい業務を経験することが出来ます。
実務経験者の募集が比較的多く、未経験者にはハードルが高い様に感じますが、「通関士」の資格取得のための勉強をしたり、語学力を磨くことでチャレンジをする方もいます。
まずは、貿易や運輸に関わる会社での営業事務や貿易関連会社の一般事務からスタートするのも良いでしょう。
また、留学の経験がある方などが、語学力を活かすお仕事として活躍されている方もいます。
福岡市の平均時給:1250円(実務経験者)
※2018年5月アソウ・ヒューマニーセンター平均

その3 CADオペレーター

CADとは簡単に言えば、パソコンで設計図などを書くソフトやシステムのことです。
建築関連からものづくり業界まで欠かすことができないソフトと言えます。オフィスワークに使用する一般的なソフトと異なる為、特別な操作のスキルが必要となり、その分高時給の求人が多くあります。
業界の繁忙期になると募集が増えその時期には未経験OKの求人も一部見られますが、即戦力となる実務経験者向けの求人が圧倒的に多い業種であるといえます。
近年は、CAD技術が学べる民間のスクールや職業訓練校等に通って勉強し、就業を目指す人が増えているようです。
福岡市の平均時給:1300円(実務経験者)
※2018年5月アソウ・ヒューマニーセンター平均

上記の業務内容以外にもWEBデザイナーやヘルプデスク、英文事務、社会保険関連の事務なども高時給の業種として挙げられます。高時給の職種はどれも実務経験があってこそのものがほとんどです。
初めからスキルを持っている人はいません。高時給のお仕事の就業めざしてキャリアプランをイメージしましょう。

さいごに・・・

今回は派遣にまつわるお給与の話をご紹介しました。派遣は基本的に時給制が多いという特性上、お給与が少し不安定に感じられる面があります。
しかし、働いた分だけしっかり支給があり、スキルアップを頑張った分だけ時給の高いお仕事に就けるというメリットも大きいのではないでしょうか。
プライベートの充実やスキルを身に着けたい方は、派遣という働き方を活用してご自身の描くキャリアプランを実現していきましょう。

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