スタッフインタビュー『働く横顔』
松本 和佳奈さん (美容専門学校 広報)
専門学校の広報事務として働く松本和佳奈さん。
高校生を前に学校を紹介する仕事をしています。
「楽しくてしょうがない」と話す、その仕事とは?
─ フットワークの良さを活かして
不動産会社で事務をしていた松本さん。「フットワークの良さを活かしたい」と転職を考えます。中高生でテニスをし、高校では体育祭でチアリーダーを経験。明るく、活動的なところが松本さんの持ち味です。そして仕事との出会いは、急にやってきました。「広報事務の仕事をやってみませんか」。仕事内容に興味を持ち、「これなら、自分にできそう」とチャレンジしてみることに。そして話はすぐに決まり、仕事がスタート。松本さんの持ち味の「フットワークの軽さ」がここで生きました。
─ 高校生の興味を引くために
松本さんの担当は、高校や学校説明会会場に出かけ、進路を考える高校生に学校の紹介をすること。九州各地と山口県へ、車を運転して出かけます。ほとんどは松本さんが1人で担当。長崎県の対馬や五島といった島に住む高校生は島外の説明会に参加することができないため、松本さんが島へ出かけていきます。説明会場では設営されたブースにポスターを貼り、高校生を待ちます。呼び込みはできませんから、「いかに高校生の興味を引くか」が松本さんの腕の見せどころとなります。
松本さんは美容の魅力である「華やかさ」と教育現場という「真面目さ」を演出するため、ブースにウィッグを飾り、スーツを着て座ります。相手が高校生とはいえ、丁寧に、そして落ち着いてゆっくり話すように心がけているそうです。
─ キャンパスでの再会が喜び
松本さんに与えられたミッションらしいミッションといえば、「オープンキャンパスに来てもらうこと」。数字でいうと、話をした人数の2割が目標です。「ブースに来てくれる学生さんが1人もいなかったら、私が行く意味がありません。経験の少ない私でも、交通費や人件費といった経費がかかるわけですから、やはり1人でも多くの学生さんに興味を持ってもらいたいと思います」。
そのために松本さんは工夫もしています。それは、「高校生が話をしやすい雰囲気を作ること」。今の高校生はおとなしく、最初はなかなか心を開いてくれません。興味を持ってブースに来てくれたはずなのに、自分から質問せず、松本さんの問いかけに「はい」「いいえ」と答えるだけだったり。難しさを感じる反面、打ち解けてくれたときの嬉しさは何ともいえません。「自分が話をした学生さんの姿を、オープンキャンパスで見かけたときが一番嬉しい」と、松本さんは話します。
最初に会った高校2年生が今、高校3年生。今年願書を出し、来春4月にはその高校生が入学します。「4月が楽しみなんです」と、松本さんの声は弾みます。「高校生のときの顔しか知らないから、彼女たちがどういうふうに成長していくか、楽しみ」。学生の成長を見るのは感慨深く、また自分の成長をも感じることができます。それがこの仕事のやりがいともいえます。
─ 頼られる存在になりたい
仕事に慣れていくにつれて松本さんの仕事の幅は広がり、今は在校生に対して就職の案内もしています。しかし、在校生から企業について質問されると、言葉に詰まってしまうことも。「もっと企業について詳しくならなくては」と感じています。そして「言葉」の勉強も。「高校生や在校生に話をするとき、自分のボキャブラリーの少なさを痛感します」。説得力のある言葉、的確な言葉を使えば、信頼につながります。だから、言葉を使いこなせるように、もっともっと勉強したいのだそうです。それに、「学生さんから頼られる存在になる」ことも目標。今、悩みを抱えている学生が多いといいます。「悩みを話してくれるような、そんな存在になりたい」と思っているそうです。
さて、そんな松本さんの気分転換は、ダンスとゴルフ。友人とダンス教室に通い、ガールズ系のダンスを楽しんでいます。仕事が終わると、カフェでひと息して帰ることもあるといいます。メリハリのきいた生活でオンとオフを楽しみ、明るさを武器に松本さんは今日もどこかで高校生と会っています。
松本さんの担当です。
松本さんと初めてお会いした時に、転職活動の仕方や雇用形態の捉え方など、とても熱心に質問されたことを大変印象深く覚えています。「なんとか松本さんが思い描くキャリアに近い就業先を見つけたい」と思っていた矢先、現在の就業先から依頼があり、快く引き受けていただきました。未経験の職種でしたが、現在ではトップの成果を残し、クライアントからの高い評価のもと活躍されています。
アソウ・ヒューマニーセンター 福岡支店